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2024.11.22
2024年6月8日開催のClavichord Salon Concert[19世紀ヨーロッパの響き:小さなおうちの小さい楽器が伝える大きな楽しみ]Concert Digest映像を公開
Atelier non mesuré (アトリエ・ノン・ムジュレ) x 自然と音楽の教室ことのね 柿落としコンサート(2024年6月8日)の時のConcert Digest映像を公開しました。
19世紀ヨーロッパの響き:小さなおうちの小さい楽器が伝える大きな楽しみ
小さなおうちに集まる古き良き楽器たち
そしてそこに集う人々が一緒に織りなす雰囲気は、19世紀ヨーロッパで頻繁に行われていたサロンコンサートを思いおこさせる。
ピアノの詩人ショパンも大きなホールで弾くのは好まず、自分の居心地の良いサークルでピアノを弾いて文学や美術のエッセンスを当時の知識人たちと交流しながら音楽に反映させた。豊かな芸術を支える活動が盛んになっていった19世紀。メンデルスゾーンもまた然り。彼の場合はそもそもの家庭環境から主催者であったことも想像がつく。姉ファニーと時に連弾しながら。
メンデルスゾーンの【無言歌】はまさにこういった空間との相乗効果で、当時のロマン主義の思想、未だ見ぬ遠くへ行きたい、という願望を音による絵巻物語で叶えた。
シューマン、クララ・シューマン、ブラームスの人間模様も絡み合いながら、彼らの創作のインスピレーションがバロック音楽、そしてバッハに軸を置いていたことも、こうしたミクロの世界に身を置くことで見えてくる。その視点に立つ時、今まで慣れ親しんでいた音でさえも、みずみずしさを取り戻す。
時空のベクトルが双方向に羽ばたいていた薫り高い19世紀の音楽文化の世界をピアノとクラヴィコードで描いた小さなコンサート、是非、ダイジェスト版でお楽しみください♪