広義にはバロック時代に作られてその後モダン・ヴァイオリンに改造されていないもの、または現代における複製を指す。見た目はあまり変わらないが、弦が羊の腸(ガット弦)であるため音が柔らかく響き、バロック期の音楽、絵画で言うなら【キアロスクーロ】の光と影、大胆なコントラストを表現と呼応している。「駒」の部分もモダン・ヴァイオリンに比べると薄く、音に豊かさをもたらす。また「肩当て」が無いのも特徴で、ヴァイオリンの響きを止めないので、その振動が響きやすい。「弓」は細く、張りも弱いが、それによって人間の対話のように語りかけるような音の表現が可能となる。