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25年春のProjectシリーズ【シューベルトと待つ春の訪れ】全11回が先週、完結し、6月13日より新たに新Projectシリーズ(全13回)を開始します。
【エコロジカル・ワンダーランド】という新コンセプトです。
毎週金曜17時更新のOfficial YouTubeで配信してゆきます。
【エコロジカル・ワンダーランド】全13回プログラム (予定)
第1回 チャイコフスキー作曲『四季』より「5月の夜」 6月13日配信スタート
P. I. Tschaikowsky : Die Jahreszeiten, Op. 37a -Weisse Nächte
第2回 マクダウエル作曲『森のスケッチ』より「のばらに寄す」 6月20日配信
E. MacDowell : Woodland Sketches, Op. 51 -To a Wild Rose
第3回 マクダウエル作曲『森のスケッチ』より「懐かしき思い出の場所で」 6月27日配信
E. MacDowell : Woodland Sketches, Op. 51 -At an Old Trysting Place
第4回 シューマン作曲『森の情景』より「森の入り口」 7月4日配信
R. Schumann: Waldszenen, Op. 82 -Eintritt
第5回 シャミナード作曲「オリエンタル」 7月11日配信
C. Chaminade: -Orientale, Op. 123-9
第6回 シャミナード作曲「昔」 7月18日配信
C. Chaminade: -Autrefois, Op. 87-4
第7回 シューマン作曲『森の情景』より「気味の悪い場所」 7月25日配信
R. Schumann: Waldszenen, Op. 82 -Verrufene Stelle
第8回 シャミナード作曲「森の精」 8月1日配信
C. Chaminade: -Les Sylvains, Op. 60
第9回 チャイコフスキー作曲『四季』より「舟唄」 8月8日配信
P. I. Tschaikowsky : Die Jahreszeiten, Op. 37a -Barkarole
第10回 マクダウエル作曲『森のスケッチ』より「すいれんの花に寄す」 8月15日配信
E. MacDowell : Woodland Sketches, Op. 51 -To a Water Lily
第11回 シャミナード作曲「パステル」 8月22日配信
C. Chaminade:-Pastel, Op. 128
第12回 シャミナード作曲「田園舞曲」 8月29日配信
C. Chaminade:-Danse Pastorale
第13回 シューマン作曲『森の情景』より「予言の鳥」 9月5日配信
R. Schumann: Waldszenen, Op. 82 -Vogel als Prophet
《25年初夏からの新テーマ:エコロジカル・ワンダーランド》
エコロジカル・ワンダーランド
世界の分断が進んでいる中で
外側の世界では
サスティナブル、持続可能な社会が叫ばれている
有機栽培ビオのものを食べたり
気を使った生活をどことなくしているのは確かだ
でも内側の世界はどうだろう
いっときのはやりとかではなく
持続していくのには
どうやら自然の法則に則った生き方
無駄のない生き方にシフトしていく中で
浮かび上がるエゴの存在
もっともっと欲しいの世界
本当はもう十分に持っているのに
エコロジカルであるには
エゴと向き合わなければならない
飲み込まれない
ECO
ego
足るを知る
自分が使うエネルギーはみんなのもの
誰もが今、向き合うテーマ
【自分の中に深くおりていく時間】
そこに忽然と現れる静けさ
いつもちゃんと寄り添ってくれていたもの
でもいつもはエゴの皮で覆われているもの
今回のプロジェクトでは
1880年伝説のベヒシュタインさんのピアノで
145年の時を経て
この音がどこまで静けさを届けられるのかな
作曲家たちがその静けさを
音で描き切ろうとしたその瞬間を
その人の中心と呼応し合う音
響き合う音
この凄まじい分断の中で誰もが
強烈に「繋がり」求めている
触れ合い
親しみ
それは結局
自然の法則に抱かれて
エゴを捨てて
もっともっとを捨てて生きていく
それによって世界はもっとワンダーランドへ向かってい
だから私の今日の解釈ではあるけれど
私のチャイコフスキーじゃなくて
公のチャイコフスキーに挑戦したい
そもそも、そこにある
その人のコアと響きあうこと
クラシック音楽のあり方
ステージの上の人を眺めて
超絶技巧で圧倒する技術と私
という途切れたものではなく
自然にその人が深められるような
メディテイティブな
本当に深いところにちゃんとある
安心にまで辿り着きたい
今までは
森を歩いて聞こえてくる音を聞く私が主役
今日は
木そのものの声になってみよう
森のさざめきそのものになってみよう
アニミズム
宮沢賢治の世界
ソナタ形式から表題のついた小品へ
ピアノの変遷
音があるのに静か
音楽のなせるマジック
イリュージョン
今日もまたそれに挑戦していく
13回にわたるプログラム。
今回もサロン・ド・パッサージュさんの1880年製「伝説の赤いベヒシュタイン」(平行弦)の演奏でお送りいたします。